『JAおおいた大分市大葉部会』
副部会長 安東 幸治 さん
前職のマリンスポーツやカメラなど、さまざまな経験を生かして部会の活動を盛り上げる安東さん
西日本一の出荷量を誇る大分の大葉。14軒の農家で構成される『JAおおいた大分市大葉部会』は、およそ21ヘクタールの面積でハウス栽培をしている。露地栽培に比べると葉のギザギザが細かく毛羽立たず、口当たりがやわらかで、安定した品質で提供できるのが特徴。
大分では葉の大きさをそろえながら収穫し、その後すぐに10枚1束ごとにゴムかけ・梱包して出荷しており、他県のものよりも鮮度が高く、棚持ちがよいと高く評価されている。
ハウスのなかで育った大葉を、一枚ずつ葉の大きさをそろえながら収穫する
大葉は、香り野菜の中でも一般家庭の食卓に登場する機会が多い。しかし大量に消費するのはやはり飲食店やホテル、旅館。需要が景気に左右されないよう、一般消費の底上げと単価の保持を目指して、部会ではSNSを活用して大葉の楽しみ方を広めている。
活動の先頭に立つ副部会長の安東幸治さんは、関東のマリンスポーツメーカーに勤めながらウインドサーフィンの選手としても活躍したのち、30歳で帰郷し就農。家業はもともと花農家だったが、45年ほど前に誕生した大葉部会の設立者から誘いを受け、父の代から大葉づくりを始めた。
収穫した大葉を、その場で10枚1束ごとにゴムかけし、ハウスのすぐそばにある作業場で検品、予冷する。
就農前の経験を生かして、女性部の協力のもと大葉を使った料理を自ら撮影し、SNSでレシピなど情報を発信。次第に話題となり、料理関係者を中心に協力の輪が広がっていった。
「つまもののイメージが強いですが、大葉は刻んでのせるだけで簡単に料理をアレンジできる便利な野菜なんです」と安東さん。大葉味噌やりゅうきゅうのほか、特に揚げ物や魚に合うとも教えてくれた。
大葉メニューをもっと知りたい方は、インスタグラムをのぞいてみよう。
香りに殺菌や防腐などの作用もあると言われ、βーカロテンやビタミンなど栄養価も高い大葉
地元大分で消費されるほか、福岡や関西、関東方面へも出荷されている